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国産加工用トマトのケチャップの再開にむけて─生産者と組合員がタッグを組んで産地拡大(山梨)


 
原材料に国産加工用トマトを使った生活クラブのトマトケチャップは、40年以上も食べ継がれているロングセラーです。しかし、原料となる加工用トマトの国内自給率は7パーセント以下。生産量は年々減り続けています。加えて、昨年の異常気象により加工用トマトの収穫量はさらに減少。原料不足により、国産加工用トマトが原料のトマトケチャップは2019年5月から共同購入を休止しています。

トマトケチャップの生産者コーミ(株)は国産原料の安定した確保のため、2000年代初めから生活クラブとともに加工用トマトの産地拡大に尽力。2019年には山梨県北杜市の産地が新たに加わりました。
昨年とはうってかわって天気に恵まれた今年、北杜市の加工用トマトは順調に生育しています。2019年8月24~25日、生活クラブの組合員約30人が産地を訪れ、2haの畑に実った加工用トマトの収穫をいっしょに行ないました。

下がり続ける加工用トマトの国内自給率


ひと瓶に約12個分のトマトをピューレにして詰め込んだ、生活クラブのトマトケチャップ。添加物に頼らず、真っ赤で濃厚な味わいのケチャップを作るためには国産加工用トマトが欠かせません。
また、太陽の光をたっぷり浴びて育ち、熟してから収穫する加工用トマトは、リコピン含有量が生食用トマトの約3倍も高く、またβカロチンやビタミンC、食物繊維なども多く栄養面での優位性もあります。

しかし、加工用トマトは夏から秋にかけての暑い時期に地面を這うように実るので、収穫作業など栽培農家の仕事はハードです。また、1989年にトマト加工品が貿易自由化され、国産加工用トマトの需要は大幅に減りました。国内自給率は2012年に業界紙が推計した7%を下回るといわれており、加工用トマトの生産はもはや風前の灯火です。

産地拡大を推進する若者力

今回、組合員が援農に訪れた山梨県北杜市の作付面積は2haと、産地全体でも大きな割合を占めます。栽培を担うのは、長野県に本社を置く(株)栄農人(エナジー)。2015年創業、スタッフの平均年齢27歳という若さあふれる会社で、日本各地で農産物の生産から加工、販売まで一手に引き受けています。

(株)栄農人の吉田晃大さんに、加工用トマトの栽培をはじめた経緯を伺いました。
(株)栄農人の吉田晃大さん
「取引先からコーミ(株)さんを紹介していただき、去年(2018年)から加工用トマトを栽培しています。加工用トマトの現状や産地拡大など、コーミ(株)の担当者の方が熱意をもって伝えてくださり、心を動かされました。生活クラブのトマトケチャップなど、加工用トマトは需要があるにも関わらず供給が追いついていないことや、今後も人離れが進んでいく分野だという話を聞くにつれ、何かしらお手伝いができないかと思いました。弊社の理念は『農業を元気にする』なので、今回のコラボが加工用トマトを元気にする突破口になったらいいですよね」
各地に広がる加工用トマトの産地
 
2003年 愛知県田原市
2005年 宮城県、秋田県、青森県
2010年 山形県、千葉県
2012年 北海道、長野県
2013年 三重県
2016年 石川県
2019年 山梨県北杜市
2019年9月現在、コーミ(株)が日本各地に展開する加工用トマトの産地は合計20haにのぼります。

「未来を育むトマトファーム」と名付けられた山梨県北杜市の産地

おおぜいの組合員が援農に参加

普段は吉田さんを含むスタッフ3名で畑を切り盛りし、1日の収穫目標は約700kg。しかし、おおぜいの組合員が収穫作業に参加したこの日は、午前中の2時間で目標の約半分350kgを収穫できました。


今回の援農を企画した生活クラブ山梨の理事・中村典子さんによると、子ども連れや初めて参加する人など多種多様なメンバーが集まったのが印象的だったそうです。
生活クラブ山梨の理事・中村典子さん
「山梨単協では定期的に援農を企画していて、参加者はリピーターが多いです。今回は“原料トマトを収穫して、皆でトマトケチャップを復活させましょう!”という呼びかけが届いたようです。それだけ人気のある消費材ですし、皆さん、再開を心待ちにしているのでしょうね」
家族で参加した酒井有さんと友人の木村恵さんは、援農に参加した理由や感想を次のように語ってくださいました。
「子どもたちの良い経験になるのでは」と参加した酒井さん一家(写真左・中央)と木村さん親子
「子どもたちが何か感じてくれたらいいなと思い、家族で参加しました。収穫作業は楽しいですね」(酒井さん)
「トマトはハウス栽培というイメージだったので、地べたを這うように茂っていて驚きました。息子はトマトケチャップが好きなので、こういう過程を経て作られることを知って勉強になったようです」(木村さん)
また、5月の定植式から参加している矢島良夫さんは、「何もなかった畑に、トマトがたわわに実っているのを見ると感動しますね」と話します。
矢島良夫さん
「普段は農業と関係ない仕事をしているので、驚きの連続です。トマトケチャップの赤みは生食用のトマトじゃ出せないとか、そもそもトマトに生食用と加工用があることも知らなかったです。私たちは“あっちの店は100円安い”というふうに値段のことばかり気にするけれど、農家さんの仕事ってそんな次元じゃないですよね。地道な作業の積み重ねで、本当に頭が下がります。応援したいので、トマトケチャップが再開したら食べてみます」と熱っぽく語ってくださいました。

国産加工用トマトのケチャップを届けたい

最後に、コーミ㈱の相馬英輔さんに、産地拡大の状況やトマトケチャップの再開予定などについてお話を伺いました。
コーミ㈱の相馬英輔さん
「2020年以降の産地拡大について、生活クラブと話し合い計画を立てています。これまでは、農協経由で10aや20aの畑を持っている小規模農家を募り産地の拡大をすすめてきました。けれど、このやり方が持続可能なのかという疑問もあります。今後は、この畑のようにha単位の大きな産地を作り、機械で収穫することも想定しています。この畑でも9月に機械を入れ、操作性や収穫量などを検証する予定です」

機械化ができれば、今以上に産地拡大が進むと語る相馬さん。今後は、収穫した加工用トマトを「一次加工する加工所まで、無理なく運ぶことができる場所」に産地を広げていきたいそうです。

けれど、畑に機械が入るのは、収穫シーズンの後半のみ。加工用トマトは段階的に実るので、赤く熟しているか、まだ青いままかを見分ける必要があるうちは、人の手で収穫しなければなりません。
「手摘み作業はハードなので、組合員の皆さんの力がとてもありがたいです。私たち生産者や産地の方々にとって、『この人たちが食べてくれているんだ』という励みにもなります。生産者と産地、そして組合員の皆さんとタッグを組んで、これらかも加工用トマトを作り続けます」

トマトケチャップの再開時期は、今年の収量が確定してから決まります。
「何がなんでもトマトを集めて、国産加工用トマトのケチャップを届けたいです。それまで、どうぞお待ちください
【2019年9月17日掲載】
 

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